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【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-069-

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 レムリアは、言った。
 以上、彼女レムリアによる一連の言動によって、実はそれこそ、この母子の心理構造に劇的変化が生じたことは、敢えて書くまでもあるまい。霊やイエスの実在性は主題では無い。囚われないで頂きたい。
 母親は一度、涙を拭った。
 そして、娘の手を取り、言った。
「由利香、生まれてきてくれて、ありがとうね」
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※1:2008年末より日本でも流通開始
※2:通常細胞を機能分化前の細胞に変質復古する「iPS細胞」の開発で日本人が2012年ノーベル賞。これから所望の細胞・器官を産生する方向へ研究が進む
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 ショーの衣装は面倒なので店から着ていった。助手役を由利香ちゃんにバトンタッチしたので、相原はマネジャーよろしく出勤スーツである。
「……とっちゃんぼうや」
「言葉を慎みたまえ。君は運転手の後ろにいるのだ」
 著名なアニメをパロディしたその会話に、由利香ちゃんがクスクス笑う。
 出会った当初は“おどおど”した感じが拭えなかった彼女であるが、今はすっかり馴染んでおり、雰囲気も明るい。これは、単にレムリアと親好が深まった、というだけではなく、彼女の“居場所”が出来た、という事もあろう。
「あードキドキする。こういうの初めて」
 由利香ちゃんは胸元を押さえた。
「大丈夫。昨日と同じ」
 レムリアはその手を握った。
 病院に近づくにつれ、レムリアの方が、表情がこわばってくる。
「……どうしたの?」
 レムリアの変化に由利香ちゃんが気づいた。
「気にしないで。ただ、見知った病院じゃないからさ……」
 クルマを止めて受付へ。到着は10分前である。その旨は連絡してある。
「お待ちしておりました」
 引き続きにこやかな、いや昨日より笑顔がはじける受付。
 ここの応対は普通の病院並みか、それ以上なのだが。
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(つづく)

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