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【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-076-

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「そっちが本物ですよ」
 カメラマンが慌てて見回し、内蔵メモリの画像を確認し、安堵の溜め息。
 次いでギョッとしてレムリアを、レムリアのシルクハットを見る。
 いつの間に?そう思うのは当然のこと。レムリアはカメラに、カメラマンに一瞬も触れていない。
 しかしレムリアは、“タネも仕掛けもございません”とばかりに、シルクハットの中を見せるだけ。無論、空っぽであり、収めたであろうイタズラカメラは、既に影も形もない。
 カメラマンは毒気を抜かれたように笑った。
「こりゃ、参った」
 追い回す表情は一変、カメラマンは気のいいおじさんの表情になって、頭をポリポリ掻き、壁沿いにしゃがんだ。
 レムリアは笑顔を見せ。
「という感じでテレポーテーション。こっちの帽子からこっちの帽子へ。やってみたい人!」
 数人が手を挙げる。もらったミニカーなりキーホルダーなりを、レムリアの帽子に入れると、由利香ちゃんの帽子から取り出せる仕掛け。
「すっげー。すっげーよお姉ちゃん」
「どうやってるの?」
「みんなが楽しんでくれてるからだよ。さて、後から来た彼女にはまだ何もプレゼントがなかったよね。由利香ちゃんちょっと」
 二人してベッドの傍らにシルクハットを並べる。
「どっちがいい?」
 女の子は指を動かそうとするがしかし。震えるだけで意志通りにならず。
 悲しそうな表情でレムリアを見る。
「判った」
 レムリアは、由利香ちゃんと、シルクハットのツバの部分同士を向かい合わせ、カポっと突き合わせた。
「ワン、ツー、スリー」
 数えて、開く。タマゴの殻を割るように。
 蛍光灯下にその輝きは周囲を圧した。
 ティアラ。レムリア自身の、王女メディア・ボレアリス・アルフェラッツの所有物。
 女の子達からどよめきがあがる。
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(つづく)

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