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【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-081-

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 レムリアがいなかったらどうするつもりだったのか。どうなったのか。
 一連の彼女の動きが余りに場慣れ(当たり前だが)しており、看護師達にとけ込み連携していたせいもあろう。婦長がそこでようやく気づいた。
「ちょっとあなた勝手に何を」
「突っ立ってないでエピネフリンとか持ってきなさいよ!学、ペンライト」
 レムリアは婦長に一瞥もくれることなく、近づく相原に手のひらを出す。相原は心配そうに見守る子供達をごめんごめんとかき分け歩き、レムリアのポーチからペンライトを取り出し渡した。ちなみにエピネフリンは血圧上昇剤。
「しかし……この子に関するリスクは……」
「由利香ちゃん」
 レムリアは言い訳がましいセリフを遮って呼び、傍らのその手を握った。
 その額に汗。
「ちょっと代わって。心臓マッサージ」
「えっ」
 レムリアは由利香ちゃんの手を取り、その両の手のひらを重ね、まいかちゃんの胸骨の上に載せ、彼女の手もろとも力を込める。
 ぐっと胸骨が沈む感触がある。
「体重かけて、そう。今の感じ覚えた?」
「う、うん」
「じゃ、それを繰り返す。お願い。すぐまた代わる」
 レムリアは少女のまぶたを開くと、相原から受け取ったペンライトで瞳を照らした。
「大丈夫、反射あります」
 言って振り返り、看護師と目を合わせる。2人とも少しの笑みを浮かべる。
 マッサージを相原が変わる。経験のある方はご存じと思うが、心臓マッサージ(胸骨圧迫式)は、胸部がベコッとたわむくらいの力を必要とする。これを1分間に80回だの100回だの行うのだが、施術者は大変な疲労を伴う。畢竟、体力だけは優れる男の方が適任である場合が多い。ちなみに相原はレムリアの素性を知る以上、講習会に参加して体得している。
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(つづく)

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