« 【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-113- | トップページ | 【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-115- »

【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-114-

←前へ次へ→
.
 レムリアはハッとした。
 しかし、の中身はこれである。狼だから月という直結思考ではない。大声によるストレス発散だ。自分自身調べている段階なので詳細は判ってない。ただ、ストレスは往々にして……ストレスがもたらす危機感からの防衛であろうか……身体を縮こまらせ筋肉を固くさせ、身体全体を肩凝り同様にしてしまう。従って、それは血行に影響を与えるであろうと容易に想像がつく。対し大声を出す行為は、結構な全身運動であり、そうした縮み固まりを解き放つことは確かであろう。
『先にオレがやるぞ』
 狼は言い、率先して遠吠えを披露した。
 頭を天に向け、朗々と、尾を引くように。
 思わず耳をふさぎたくなる。生き物が発したと思えない大きな音声(おんじょう)。
 と、遠く近く、他の狼や、コヨーテも混じっていようか、声が返ってくる。確かに“無人”の荒野であるかもしれないが、“生き物”自体は数多く息づいている。
 レムリアも声を出してみた。あの院長を思い浮かべてばか~っとやってみる。
 この荒野である。誰にも何にも遠慮はいらない。
 誰かがうおーんと返してくれた。別段テレパシーで呼んだわけではない。
 異種動物間で受け入れてもらえているようで楽しい。レムリアは思わずまいかちゃんに笑顔を作る。
『さぁ、お前の中の嫌なもの、デカい声にして捨てちまえ!』
 狼に促され、まいかちゃんは声を発した。
 それは彼女の、心のありったけを託した絶叫そのものであった。
 うわー、と、バカー、と、恐らく、いやー。
 以後しばらく、3人(!)で交互に一緒に白銀の荒野に声を上げる。
 まいかちゃんは笑った。
「おもしろい。狼になったみたいな気持ち」
『少しすっきりしたか?』
「うん」
『じゃぁ次は思い切り走る。オレたちならな。これからオレんとこへ来るか?』
.
(つづく)

|

« 【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-113- | トップページ | 【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-115- »

小説」カテゴリの記事

小説・魔法少女レムリアシリーズ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-114-:

« 【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-113- | トップページ | 【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-115- »