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【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-115-

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「いいかも」
『歓迎するぜ。でも今のまいかは走れないな』
 狼のその言葉にまいかちゃんはしょげた。
「……うん」
 うつむき、一瞬にして楽しそうな笑みを引っ込めてしまう。
『あー、だめだだめだ、そんな風になっちゃ』
 狼は言い、怒るようにウーと唸った。
『ひとつ訊くが、まいかの病気、まいかが悩んで治るモノか?」
「ううん……」
『だったら悩むな』
 狼は力込めて言った。
 まいかちゃんがカルチャーショックという顔で、瞬きを忘れ、口をポカンとあけて狼を見る。
 その言葉はレムリアにも少なからず衝撃。
『人間の悪い癖だな。何でも自分でどうにかなると思ってる。だから、どうにかならないと自分が悪いと悩む。お前たちがオレたちと獲物を取り合っていた頃は、そんなこと無かったはずだがね。いいか、治るものは放って置いても治る。でもそうじゃないのものある。そして、そうじゃないものを、どうしようどうしようと考えて、余計悪くしているのがおまえら人間だ』
 レムリアは再びハッとした。
「治らないのを不可能と思いこみ、転じて恐怖となり、身体を縮こまらせ強ばらせ、元気を失わせ、血の巡りを悪くする」
 レムリアは納得して補足した。
『その通りだ。身体はいつでも治ろうと頑張ってる。でも、早い遅いはまちまちだ。重い病気なら当然遅い。悩んでもそこは変わらないだろ。だったら、治らないって幾ら悩んでもしょうがねぇじゃねえか。それどころか、悩めば悩むほどかえって悪くなる。だったら悩むなってわけさ。望む答えはないのに悪くなる。そんなの損だろ?。だったら、その間楽しんだ方がいい。だからオレたちは走って、吠える』
 狼はもう一度吠えた。
 答えが返る。
『ほれ、まいか、今しょんぼりしたろ。そのしょんぼりを怒鳴りつけろ。アホバカ出て行けって。全部出せ』
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(つづく)

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