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【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-121-

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 相原は起きあがり、寝グセ頭をガリガリ掻きながら照明を点ける。
『昨日由利香ちゃんからメール来てさ。子ども達のためのアロママッサージやりたいから資格を取るって……』
 レムリアはそこで一呼吸置いた。
『嬉しくなってやっと勇気が出たから単刀直入に訊く。その後、まいかちゃんは?』
「どうなったと思う?」
 相原はイタズラ小僧のように、ニタッと笑って言った。
『焦らされるのいや……って。やっぱり言うのを躊躇するようなこと……』
 レムリアの声のトーンが下がる。
 相原は少し慌てたように。
「待て待て悪かった悪かった。不安がらせるつもりじゃなかった。明日彼女は退院する」
『は!?』
 レムリアが目を剥いている様が容易に想像出来る。
『嘘でしょ?だって……あ、最期の時くらい自宅でという』
「何でそう新月時は悪い方にばかり考えるかねこの娘は。その逆だよ。君が帰ったあと、彼女は丸2昼夜、昏々と眠り続けた。そして目覚めたら人柄ががらりと変わってたそうな。我が儘ばかりですぐに癇癪を起こすような状態だったのが、一転して周りの小さな子に絵本を読んだり、画用紙でティアラ作ったり、そんなことを始めた。そうしたら、リンパ節にまで転移していたのが消えたとさ」
 そのセリフにレムリアは黙った。無線通信ノイズが少しの間ジリジリ言った。
 そして。
『本当に?』
 疑念の問いかけ。
「本当に」
 自信の応答。
『ホントのホントに?』
「ホントのホントに。嘘だと思うなら飛んでおいで。君は彼女に何をしたんだ?」
『え?って船で空を飛んだだけ。船の上でマジックを見せただけ』
「ホントにそれだけかい?詳しく話した方がいいと思うよ。どうせ君自身知りたくなるから」
『え?じゃぁ……うーんと南の島でムーンボウを見せて、アラスカでオーロラを見て、そこに狼がいたもんだからお喋りして、また来るって約束して、そう、それで私は狼の言葉から天啓を得て彼女に言った。頑張るなって。だって彼女……』
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(つづく)

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