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【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-123-終

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「そんな娘、応援しなけりゃ男が廃るだろう。いろいろ言ったがもういい。君は君のあるがままにありなさい。そのために俺は、君のそばにいよう。考えろなんて意地悪言わない。地球の裏からでも電話してらっしゃい」
 相原の台詞にレムリアは小さく笑って。
『とっちゃんぼうやの研修生がかっこいいことで』
「キミキミ、それは今このビシッと決める場面で言ってはいかんよ」
『だって似合わないもん』
 レムリアの口調に明るさと元気さが戻ってくる。
『でも良かった。また邪魔しに行くね』
 その安堵に満ちた弾む声は、ほんのりと頬を染め、笑顔を浮かべるレムリアのもの。
「はいよ。邪魔されるの待ってるよ。ところでお前さん。ウチのネコタレ籠絡したろ。あれ?」
 電話は、切れていた。
「この娘は」
 相原は、笑った。
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- 大きな病院の小さな奇跡 -
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 あまり気乗りのしない取材ではあった。病院自ら「取材しに来てくれ」などというのは、十中八九宣伝目的だからだ。おまけに記事の掲載先は支援財団の機関紙。書ける内容は最初から決まっている。
 だがドラマがあった。今回の取材は少女二人が小児病院にボランティアのマジックショー、というものだった。
 マジックはそれはそれは鮮やかであった。次から次に飛び出す。変わる。隠れる。消える。筆者のカメラもいつの間にかオモチャにすり替わっていた。ずっと持っていたはずなのだが、いつどうやってすり替わったのか未だに判らない。子ども達が驚いていたが、大人でも圧倒される。あそこまで鮮やかなマジックはそうそうあるものではない。
 トラブルが生じたのはそんな時。重病とおぼしき少女が心肺停止に陥ったのだ。率先して動いたのはマジックを披露した少女であった。少女は鮮やかな手つきで心肺蘇生を開始した。場に居合わせた教会関係者は子ども達と共に祈りを捧げた。
 そして重病の少女は回復した。
 信じられないのはここから先である。
 どうやら、マジックを披露したその少女は、知る人ぞ知る某国のプリンセス“奇跡の王女”らしいのだ。その王女が子ども達に微笑みをもたらす時、奇跡が始まる合図なのだという。
 それが本当なら、王女様がこっそり日本の病院を訪問し、身分を隠してボランティア活動をしていたことになるが、果たして。
 ちなみに、その重病の少女は、それこそ“奇跡的に”完治して間もなく退院という。
 少なくとも、一つの奇跡は起きたようだ。
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ミラクル・プリンセス/終
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あとがき
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