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2013年11月14日 (木)

アルゴ・ムーンライト・プロジェクト【45】

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 左右にスライドし、ドアが開いて行く。中は、金庫ではなく、冷凍庫ではなく、青白い高輝度ランプの照らす空間。
 まず目に付くのは、左手にそびえる大きなスクリーン。その印象は映画館。
 ただ、劇場と違うのは、スクリーン前には客席が並ぶのではなく、スクリーンの横幅いっぱいに広がる長いコンソール(操作卓)。その卓上にはボタンにレバーに、埋め込まれた小さな画面たち。並ぶイスには安全ベルトと、背もたれには酸素マスクが掛けられている。それらはむしろ〝映画の中〟。
 これは、本当に、宇宙船なのではあるまいか。
「初めまして、魔女さん」
 重心の低い男の声があった。
「本船へようこそ」
 声の方へ顔を向ける。大きなガラスのテーブル……画面が上に向いた液晶テレビ……があり、男が4名、ずらっと並んで立っている。出自国籍は自分同様に招聘を受けたようで様々。
 ただ、北欧系と思われる金髪碧眼の2人は、どうやら双子のようだ。
「私が船長のコールサイン〝アルフォンスス〟。レムリア殿」
 アフリカ系で彫りの深い顔立ちの男が言った。自分の倍はあるのでは?と思うような、極めて大柄な男であり、ワイシャツネクタイに迷彩服。格付きの軍人と見える。但し衣服の下には筋骨の鎧の存在を感じさせ、デスクワークよりは現場側の叩き上げという印象を受ける。
「この殿方は、あなたと同じく、私どものお願いに応じて下さった〝超絶の人々〟です」
 耳の後ろでセレネが言った。
「オレは、違うがな」
 笑ったのは〝アルフォンスス〟の向かって左側、小柄で浅黒い肌の持ち主。少々脱毛が進んでおり、広くなった額に深いシワ数本。口ひげを蓄え、陽気な雰囲気。言葉にはイタリア訛り。インターホン越しの男性と判じた。
「奇蹟の天使の手助けをするために、私たちはここへ集いました」
 セレネは張りのある声で〝宣誓〟するように言い、レムリアの背後からするりと歩み出、男達の中に加わった。
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(つづく)

 

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