« アルゴ・ムーンライト・プロジェクト【123】 | トップページ | アルゴ・ムーンライト・プロジェクト【125】 »

アルゴ・ムーンライト・プロジェクト【124】

←前へ次へ→
.
 そのまま、周囲に叫びながら、来た道を取って返す。みんな来いよヴァルキューレがいるぞ……
「さて、見つかっちゃったよ。どうする?」
 レムリアはいたずら少女の瞳でちありちゃんに言った。こういう場合レムリアとしてはやることは一つ。
「え?えっ!」
 何事かと戸惑い目を見開くちありちゃん。二人のやりとりにシスターは一歩下がって微笑。
 これから何が始まるか、予想が付いているのだ。
 正義の味方ヴァルキューレが日本から見参。〝第一発見者〟の子は孤児院中を触れて回り、恐らく孤児院の子ども達が全部集まった。
 頃合いである。レムリアはドラキュラ用の付けキバを口にくわえ、シスターの背後に回り、人質よろしく抱きかかえて広い場所へ。
「へっへっへ。シスターは我ら魔族が預かった」
 レムリアはちありちゃんにウィンクして見せた。
 日本語「活躍してね」。
 即席の正義の味方ショータイム。ちありちゃんも了解したようで、頷いてウィンクを返した「やっつけるわよ」。
「あ~みんな助けて~」
 シスターも心得ている。
 すると。
「あれ?ヴァルキューレゴールドは?」
 子どものひとりが指摘した。
 正義の味方ヴァルキューレはゴールドとシルバーの女の子コンビである。
「シルバーだけ?」
「ねぇ、ゴールドは」
「予算の都合で私だけなんだ。オランダは遠いねえ」
 ちありちゃんがアドリブを利かせる。
「そのかわり、みんながゴールドになってくれたら」
「よーし。オレ達でシスターを助けるぞ!」
 子ども達が寄ってたかって魔女を襲撃。
 放っておけば、特に男の子は本気で殴りかかってくるので。
 魔女としてはシスターを残して逃げ出す。この後アニメでは派手な立ち回りになり、敵が一発逆転を狙ったところで必殺技炸裂、がパターン。
. 
(つづく)

|

« アルゴ・ムーンライト・プロジェクト【123】 | トップページ | アルゴ・ムーンライト・プロジェクト【125】 »

小説」カテゴリの記事

小説・魔法少女レムリアシリーズ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: アルゴ・ムーンライト・プロジェクト【124】:

« アルゴ・ムーンライト・プロジェクト【123】 | トップページ | アルゴ・ムーンライト・プロジェクト【125】 »