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2014年8月 6日 (水)

ユカちゃんハテナ王国へ行く【10】

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 するとセバスチャンはユカを抱きかかえ、塔の階段を降りてフカフカ絨毯の廊下まで戻った。
 ユカを下ろし、しゃがみ込み、バラの花みたいに広がったドレスの裾をバッとまくり上げる。ものすごい堂々としたスカートめくり。
「膝のほくろがない……おお、なんと言うことだ」
 セバスチャンはユカから離れ、立ち上がると、ユカの周りをぐるぐる何度も回ってじろじろ眺めた。それからマンガみたいに目を丸くし、両手で頭を抱えた。
 ようやく、自分がユーカじゃ無いという結論になったらしい。
 ともあれ、脱走するチャンス。
 ユカはドレスの裾をたくし上げ、更に抱きかかえて走り出す。
 
 
 イヤな結婚から逃げ出す花嫁。
「あっ!」
 セバスチャンは絨毯がフカフカ過ぎるせいか、追いかけてこようとして転んだ。
 一方ゆかは体重が軽いせいか、フカフカに余り沈み込まず、案外早く走れる。
「誰か!誰か捕まえろ!そいつはユーカ姫の偽物だ!」
「何それ!」
 ユカは走りながら怒鳴った。自分で間違っておいて失礼千万!
 長い廊下、その行く先ドアが次々開き、黒服に黒めがねという男たちがわらわら出てくる。
 しかし捕まる気がしない。伸ばされた腕はよけ、飛びかかってきたのはその下をかいくぐり。
 立ちはだかれたらフェイント噛ましてすり抜け。
 ひとりにドレスの裾を掴まれたが、そのままずぼっと脱げた。
 パンツ一丁。しかしむしろ身軽。
 下へ行く階段を見つけて降りる。
 階段下から男たちがぞろぞろ。階段横いっぱいズラリ並んで通せんぼ。
 そんなのが何列も。
 ユカは……しかし迷いなし。同じようなのアニメで見た。
「じゃ~んぷ!」
 ユカは思い切り飛び上がった。
 そのまま階段にギッシリ詰まった男たちの上にどさっ!
 こうすると人間の“防衛的反射行動”で咄嗟に避けようとするのだそうだ(作者註:この確かな情報源を私は知らぬ。従って常に通用するという保証は出来ない)。
 

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