【魔法少女レムリアシリーズ】Baby Face-63-
「現行人類科学力を超越していることは確か。電磁波が乱れてて測定器も使えないって。携帯電話の感度レベルをごらん遊ばせ」
レムリアの言に相原が自らの携帯電話を取りだす。
“圏外”
「なるほど」
「逆に案外、無駄知識の無い15世紀の学者の方が出来る代物ってありうる?」
レムリアの問いに相原が立ち止まり、レムリアがそうと気付いて振り返る。
「部分的に磁極があるのかもね。他には、例えばイギリスのストーンヘンジとか列石遺構は断層に沿って配置されてるんだとさ。断層は岩盤同士の摩擦で発電し電磁波出してる。同じような可能性が一つ。電磁波過敏症の人は古代もいただろうさ。巫女って崇められてね。後は磁力を持った隕石がぐるぐる回ってるとか」
「出来なくは無いと」
「まぁね。当時認識はそんな奴ら“魔法の石”だろうし」
しかし深追いは今は良い。レムリアは相原の手を引いた。門扉を開けてもらい外へ出る。城下メインの街路を下って街を歩く。角を一つ折れ二つ折れ。
最初に向かったのは幼稚園。
「保育園に近いかな。最低2歳から6歳まで預かります。2箇所あり。12歳まで義務教育。これも2箇所。その先は職業訓練コース6年か高等教育4年。更にその上は大学というか総合アカデミーが各ひとつ。義務教育以降は国外へ出てもご自由に、ってか、国内じゃもう賄えない」
相原に説明し、幼稚園の園庭門扉を開くと、遊んでいた子ども達が闖入者に驚くが、
「おひめさま!」
気付いたようである。レムリアはEFMMにおいては優先的に子ども達の対応を任せられるが、その理由として年齢的近しさ以上に子ども達に歓迎されるという部分がある。
ここも然り。左右の手を交互に開いてお菓子を次々出現させ、集まってきた子ども達に次々配る。
園庭奥方、L字の曲がり屋平屋建て、教室を5つ有する園舎から女性の保育士が数名。
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