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【理絵子の夜話】新たな自分を見つける会-20-

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「ここはいわばエセキリスト教だよ。端的には人類皆兄弟と称して性的関係を肯定する。目的はそれだけ。後は嘘。でも、中にいると、正しいことをしていると信じているから、奇異に見る目を逆に奇異と感じる。天動説地動説と同じ」
 理絵子は部屋中ゆっくり見回して言った。
「りえぼーは……」
「感じてた。見つけよう、取り込もうとする動きね。少しオカルトかじったのを吸い込もう……その繋がりの果てには本物がいるだろう。世界中でやってるよ」
 理絵子は北村由佳を一瞥した。
 それは一つの理解・洞察を田島綾にもたらした。理絵子は全て見抜いており、しかし一般的なコミュニケーションの体を装って北村由佳と距離を置いていたのだ。
「だから、あなたに何も意識させたくなかった。知ってしまったら知らんぷりは通用しないから」
 理絵子は綾を見た。綾は半ば自動的に頷いた。北村由佳を理絵子の友達と認識して接すれば、自分がダシに使われるであろう。
 そして、実際、ここにまんまと誘い出された。
 だから、そのどちらでも無い“無関係・無関心”の醸成に腐心した。
 しかし、理絵子を呼び出すことに成功してしまった。本物との接触実例を作ってしまった。
「およそ卑怯と思われることは何でもやるよ。だからそもそも無縁でいたかったんだけどね。でも、こうなった以上、もうそれは通らない」
「私のせい……」
 綾は萎縮した。
「ううん違う。既にこの彼女を落とした時点でアチラさん作戦殆ど成功」
 理絵子は首を横に振り、顎で“この彼女”、北村由佳を示した。
 それは傍目には誠に失礼な動作であり、綾は目を丸くする自分を隠さなかった。理絵子がそんな他人を見下す言動を取った記憶が無いからだ。
「彼女は、もう、別の何かだよ」
「うそ!」
 田島綾は反射的に大きな声を出し、慌てて居並ぶ者達を見回した。
 

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