« 天使のアルバイト-019- | トップページ | 天使のアルバイト-020- »

【魔法少女レムリアシリーズ】転入生(但し魔法使い)-04-

←前へ次へ→

 
 そしてそれは、古来の国民を人種的・民族的に少数派に追い込んだ。王家自身も然り。
「何も姫ちゃんが謝らなくても。こちらこそごめんなさい。辛いこと考えさせて」
 母親は言った。
「いいえ、事実は事実。そして、私は国自体にわだかまりはありませんから。相原姫子、コールサインはレムリア、です」
「れむ……りあ……?」
 母親は目をしばたたいた。母親はこの名の存在を知らぬ。
「ネット上のあだ名。国際的にはむしろこっちの方が通りがイイ」
「ふーん」
 相原の説明で話は済んだ。無論、レムリアとはアトランティスと並び称される幻の大陸の名である。ボランティアでマジックショーをやるので、その神秘性は実に好都合。
「不思議な女の子だわ。つくづく」
 母親は自らもみかんを手にして言った。
「まぁ純系の魔法使いですし」
 レムリアは言った。相原が目を剥く。
「隠しておくつもりは無いよ。だって、お母様ですから」
 レムリアは言った。その右手を握り、開くと、“鰹節削り”のビニール小袋。
 膝上のネコが俊敏に反応する。それは今の瞬間までそれはそこに無く、たった今そこに出現したことを意味した。
 テレポーテーション、になろう、超心理学の用語を使うなら。
 しかし、母親は特段大きな反応を示すこと無く。
「凄いもの見た……それが、あなたの、手品の、正体ね」
 母親は頷いた。マジックショーをしていることは母親も承知の範疇。ただ、そのマジックの中身についてはこれまで話したことは無かった。
 すなわち本物の魔法である。従い中世以来の国家運営可能なのだが、科学技術文明の現下、依頼者はおらず生業にならない。募ればバカにされるであろうし、売り込みに行っても門前払いであろう。
「こっちいらっしゃい」
 母親は座をずらし、正座の姿勢になってレムリアを呼んだ。
 

|

« 天使のアルバイト-019- | トップページ | 天使のアルバイト-020- »

小説」カテゴリの記事

小説・魔法少女レムリアシリーズ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 【魔法少女レムリアシリーズ】転入生(但し魔法使い)-04-:

« 天使のアルバイト-019- | トップページ | 天使のアルバイト-020- »