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アルゴ号の挑戦~東北地方太平洋沖地震~【魔法少女レムリアシリーズ】-053-

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「この方はあなたのお母様ではないの?諦めるとか何事ですか」
 吸引用パイプを鼻から気管へ挿入。
 吸引開始。心臓マッサージ継続。
 レムリアは小柄である。心臓マッサージは全体重を印加して行う必要がある。
 それは見る者に“こんな女の子が大変なことを”という印象を与えるようである。
 イヤホンにピン、及び室内スピーカーから声。
『レムリア、次の地点着。ここは子供さんです』
「判りました」
 レムリアは答え、男性を見た。
「少しの間お願いできますか?」
 言いながら除細動装置のボタンを押す。心電図に波のような物が2~3拍見え、しかし、横一線では無くノイズに変わる。
 ノイズ波形。それは心室細動が起きていることを示す。すなわち心臓に“動こう”とする変化。この“細動”を取り除き、リズミカルな心拍に戻そうとする装置が“除・細動”装置である。
 男性の目の色が変わった。
「判りました」
「ドレナージ(吸引器のこと)が終わったら、ブザーが鳴るので、この青いボタンを押して下さい。酸素吸入、呼吸補助に変わります。私が戻るまでマッサージを継続して下さい。副長、申し訳ありませんが……」
『向かいます』
 心臓マッサージは一人で続けるには要する力が多大すぎる。セレネと交代交代で。
 レムリアは甲板へ出た。
 2階建て家屋の2階ベランダを波が洗っている。そのベランダから覗く窓の向こう、室内に女の子。小学校低学年くらいか。
 目が合うとガラスをバンバンと叩く。かなりのパニック状態。このままだと割ってケガをするのみならず、そこから波が入る。
 いや既によく見ると室内足元は幾らか水に浸かっている。
「隣の部屋から入ろう。操舵室。光圧でガラスに振動を与えて音圧に変換したい。準備完了したらピン下さい」

 

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