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アルゴ号の挑戦~東北地方太平洋沖地震~【魔法少女レムリアシリーズ】-078-

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「JSDF殿、お久しぶりです。いつぞやのその船、撃たれた当人です。当船は駆動能力は失いましたが船内環境維持は出来ています。救急処置を行える拠点として活動できます。人工透析、呼吸補助を必要とする方をそれぞれ4名2名受け入れられます。なお、食料の原材料補給と、当船で安置しているご遺体の回収を願いたい」
 日本語で普通に喋る。秋葉原の一件。それは相原も口にしたが、核ミサイル誤射騒ぎがあり、騒ぎの火付け役と誤認され世界中追い回され、秋葉原に不時着したことがあるのだ。自衛隊が対応し、ゆえにアルゴ号は日本の安全保障関係に存在は周知されている。無論、誤認は解消している。(※JSDF:自衛隊の英称 Japan Self-Defense Forces)
『了解しました。当方槇村(まきむら)と申します。安置人体の垂下搬送は可能か?どうぞ』
 つまりヘリからぶら下げて運べるか。
「そばの実の木箱が使えるだろう」
 船長が応じる。前記そばの実を収めていた木箱である。2メートル四方。念のための焚き火燃料用であったが、電力で保温可能であるし、船の所在が伝わった以上、必要に応じて暖房装置補給も受けられるであろう。
 レムリアは頷く。
「垂下搬送可能です。2メートル四方の木箱に収めます。十分な耐荷重のフックがありますので、それでお願いします」
『了解しました』
 大男達を呼び戻す。センサの位置へカメラを向けると、彼らは島を横切る“山脈”の向こうにあり、夜間に強盗団と接した浜辺にボディバッグを並べていた。プラズマガンが転がっており、瓦礫が幾らか片付けられて水面が見えている。恐らく、少々瓦礫を“吹き飛ばし”て、近場の方の身体を引き寄せたと見られる。

 

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