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アルゴ号の挑戦~東北地方太平洋沖地震~【魔法少女レムリアシリーズ】-098-

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 すると。
「船長さん、ここは、オレの家だ。残っだらいかんが?。家が空っぽになっちまう。さっきみたいな盗賊がまた来ないとも限らん。寝起きとメシなら気にするな。何とかなる」
「そだ。オレも残りてえ」
 アルフォンススは頷き、見回し、
「他にも残るという方はありますか?」
 その二人を含め、挙手4名。いずれも倒壊せず残ったこの地域の家屋の持ち主。
「承った。ご意志を尊重したい。武器と通信機を用意できるが如何されるか」
 アルフォンススは問うた。
 男性の一人が笑みを見せる。
「船長さん、魚を捕るってのは応じた格好の道具なんだ。心配はいらねぇよ。あと、通信ったって携帯は無茶苦茶だべよ」
 これにはレムリアが、
「トレーサーというのが用意できます。体温で発電し、衛星経由で本船に位置情報を送ってきます。破壊されたり人体から外れると緊急信号を発生します」
「ひっひっひ。死ぬと判るわけだ」
「いえ、ピンチの時に故意に壊して頂ければ。あと、あり得ない挙動を検出しても緊急信号を出します。例えば放り投げるといきなり時速何十キロ。これはあり得ない。信号出す。こうなります」
 この提案と説明に男性らは顔を合わせて相談。
「ゲンさん、もらっておくべよ」
「ああ、あにがあるがわがらねっしな(何があるか判らない)」
「姉ちゃん言うならしょうがねぇな」
 ゲンさんと呼ばれた男性は歯の無い口でガハハと笑った。
 トレーサーは3タイプ。蟹殻で囲まれ皮膚に食い込ませる、避妊具のIUDに範をとったリング状のもの、リストバンド。前2者は強引に押し込んで使う。
「あの女の膣にこいつ突っ込んであります。男性だとケツの穴しかありませんが」
 14の娘のその言動は男性らを大いに驚かせた。
「ガッハッハ。そんな物ハメハメされたらクソが出なくなっちまう。オラこれでええ」
「自分もこれだな」

 

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