« アルゴ号の挑戦~東北地方太平洋沖地震~【魔法少女レムリアシリーズ】-113- | トップページ | 天使のアルバイト-118- »

アルゴ号の挑戦~東北地方太平洋沖地震~【魔法少女レムリアシリーズ】-114-

←前へ次へ→

 

「君のフィアンセ氏はいちいち突拍子もないことを思いつくようだな。会社では煙たがられるか、歓迎されるか、極端ではないかね?さておき名案だが、どうやってくり抜く」
 難題。レムリアは思った。しかし相原は一瞬の逡巡もない。
「入らないタッピングはまずキリで穴を開けますね。レーザで幾つか穴を開けて」
 そこで船長は唇の端に笑みを浮かべた。
「プラズマ撃ち込む、か。穴だらけならプラズマ数発でくり抜けるな。そこまで考えていたか」
「おっしゃる通り。マカロニを作るにはまずレンコンですよ。流木が水面上に出るまで上げて下さい」
「了解した。ラング、私の銃を持ってアリスと共にレーザ照射」
「アイ」
 大きな穴を開けるとき、沢山の小さな穴を開け、境目のもろくなった部分を折る・割るなどして穴同士を接続し、大きな穴にする方法がある。
 相原が提案したのはそれである。レムリアは舌を巻いた。そして気づいた時には、未来の夫はプラズマガンを背負って操舵室を後にしていた。
 命令が飛んで船が動き、甲板に家を載せ、そのまま少し海面上に押し上げる。帆柱が海面に顔を出す。
 一方男達は倒した帆柱の上に立ち、まず、大男二人がそれぞれ銃器でレーザ光線を照射。アリスタルコスの機体がレーザガンであり、出力最大の紫色を使って穴を開ける。
 一方ラングレヌスはひときわ長身の銃器を両腕で支えて差し向けている。FEL(Free Electron Laser:自由電子レーザ)マシンガンである。任意波長のレーザ光線を生成する。ここでは紫外線レーザを使用。FELは電波からガンマ線までまで作れるが、木材に穴を開けるという観点で高温貫通力を重視。
 2216個の穴が開いたとかで相原が火の玉を放つ。今度は最前のリングとは真逆で小型高温のエネルギの塊を作る。木の幹に撃ち込むと、燃焼と溶解の中間のような様相を示す。水分は湯気となり、部分的に発火して小さく炎を発し、そして焦げ臭い。

 

|

« アルゴ号の挑戦~東北地方太平洋沖地震~【魔法少女レムリアシリーズ】-113- | トップページ | 天使のアルバイト-118- »

小説」カテゴリの記事

小説・魔法少女レムリアシリーズ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: アルゴ号の挑戦~東北地方太平洋沖地震~【魔法少女レムリアシリーズ】-114-:

« アルゴ号の挑戦~東北地方太平洋沖地震~【魔法少女レムリアシリーズ】-113- | トップページ | 天使のアルバイト-118- »