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【魔法少女レムリアシリーズ】転入生担当係(但し、-魔法使い) -29-

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「返事は!それともクラスまるごと国連レベルで告発していいのか」
「てめぇさっきから聞いてりゃ何様のつもりだ!」
 それは日直の男子生徒坂本である。
「姫様だ。文句あるか。全員教室入れ。他のクラスの邪魔だ。さてどうやって説明しようかね」
 レムリアは言いながら校内へ戻り、衆目を引きちぎりつつ階段を上り、廊下を歩いた。この際柴崎母娘がやかましくわめき散らしながら彼女を恐らく全速力で追いかけているつもりなのだろうが、何故か追いつけない。
 それは他の同様な目的の生徒も一緒。男子の脚力なら容易なはずなのになぜか女の子に追いつけない。
 ガラッとドアを開けて教室へ入った。
 黒板へ歩みより、まず落書きのピカを消す。
〈知恵貸して〉
 相原学にテレパシーでヘルプ。
〈好きにしてくれ〉
 それは彼の“脳内ノート”の開示。
 教卓に仁王立ちする。生徒達は不承不承という表情で、しかし彼女に食ってかかるようなことはせず、めいめい自席に座る。
 彼女は全員が座ったことを確認して、教卓に手をついて身を乗り出す。
「放射線は“目に見えない光のようなもの”を見つけた昔の人たちがそう呼んだのが始まりです。レントゲン、ベクレル、キュリー夫人、そうした人たちの一部、命がけの研究成果です……」
 以下、表により分類し、箇条書きでも良いのであるが、彼女の言ったままを記す。中学生なりの咀嚼された内容になっていると思われるためだ。
「原子力発電はウランやプルトニウムと言った連中に“中性子”という小さな粒子を衝突させ、ウランなんかの原子核を割ります。このとき出てくる莫大なエネルギーを発電に利用しています。で、ウランが割れると、その原子量235の概ね半分で、割れやすいサイスの物質に分かれます。ここに、セシウム、ヨウ素など、自然界では存在しない、放射能を持っていて、なおかつ、人体に吸収されやすい連中が含まれています。この放射性セシウム、放射性ヨウ素は、セシウム、ヨウ素としての振る舞いは同じだけれども、放射線を出す、これが厄介なのです」
 一息置く。
「これら放射性物質から出てくる放射線は、アルファ線、ベータ線、ガンマ線の3つが主です。放射性ヨウ素の場合、ベータ線とガンマ線を出してキセノンに変わります。ベータ線というのは電子ビーム、ガンマ線は強い電磁波です。レントゲン光線のX線もガンマ線です」
「え?」

(つづく)

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