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【魔法少女レムリアシリーズ】魔法の恋は恋じゃない -19-

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 レムリアは言って、冒頭脱ぎ捨てたジャージをステッキで指し示した。
 ジャージの中でもこもこと動くものあり。
「あら、僕のリスちゃん」
 平沢魔王はキスでもするかのように唇をとがらせ、内股で駆け寄り、「うふん」と発してジャージを取り上げた。
 リスがピーナッツをカリカリ。
 応じたどよめき。
「お待たせリスちゃん」
 平沢魔王がおちょぼ口でそう言ってまぶたをパチパチさせたら、リスは逃げるように走り出してレムリアのステッキから肩へ駆け上った。
 くすくす笑い。
「ひっどーい」
 魔王はおちょぼ口で不平を言い、再度まぶたパチパチ。
「ウッフンは満腹だから。やい魔王。これでマジックは終わりだ。採点しやがれ」
「やい魔王とは何事だ。待ちたまえ」
 平沢はジャージを着込み、胸を張る。
「サキくん」
「はい」
 サキは魔王の前にかしこまり、持っていたステッキを彼に渡した。
 魔王はステッキを右手に。
「合格だ」
 言って、ステッキで床をドン。
「やった!」
 サキが喜んでジャンプした次の瞬間。
 サキもレムリアもジャージ姿に変わる。
「ちょ!だっさ!魔女だっさ」
「なんで私までジャージにされるんですか魔王」
 会場爆笑。頃合いである。3人は横一列に並んだ。
「以上。見習い魔女のマジック試験、でした」
 お辞儀すると拍手をもらう。リスはレムリアの頭の上に移動し。
 ステッキは平沢の手の中で帽子に変化し、その帽子をレムリアにかぶせると、リスの姿は見えなくなった。

(つづく)

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