【魔法少女レムリアシリーズ】トワイライト・マジシャン・ガール -16-
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姫子は頭の上にレーザポインタを立ててちょっと首を傾げて見せた。こぐま座のアルファ星〝ポラリス〟がレーザ光に照らされる。
「北極の真上にある星が北極星です。そして歳差運動をしているので……」
そのまま柔軟体操のように首を回せば〝歳差運動〟が再現できる。
「あー、そうやって変わるんだ」
「なるほどー」
「目立つ星で言うと……7800年後にケフェウス座のアルデミラン……1万年後にはくちょう座のしっぽの一等星デネブ……1万2千年もすると、たえちゃんが言ってた織り姫星ベガ……更に2万3千年後、これはピラミッドが建造された当時でもありますがりゅう座のトゥバン。そして2万5800年で元に戻ってこぐま座のアルファ星、ポラリスです」(※ポラリス:Polaris。それ自身は「北極星」の意)
「え?地球も歳差ってことは止まりかけている?」
デイの男性。
「いえ、地球の場合ちょっとややこしいです。まず、大陸と海があって、海の水は太陽と月の引力で引っ張られて地球の上を動いています」
姫子はまず手を伸ばして平沢に引っ張らせた。
「満ち潮引き潮だね」
「そうです。しかも大陸移動説……」
「知ってる!知ってるぞ!恐竜のいた頃はローラシアとゴンドワナだろ!」
甚太郎くん。〝大きくて、力のあるものが大好き〟。そして興味を持ったものの周辺情報も一緒に覚える。典型的な男の子のパターン。なお彼の言った両大陸は恐竜の時代に地球の南北に存在した巨大地塊・超大陸の名。
「甚太郎くんその通り。で、地球の上の重たいところと軽いところのバランスがいつも変わっている。コマで言うと変なところにオモリがついていて、そのオモリがいつも動いてる」
姫子は反対の手も伸ばして副住職と平沢に交互に引っ張ってもらった。
「そういう、丸いんだけどアンバランスという、結構ヘンテコなボールを、月と太陽が引っ張り合ってピタッと止まってない。だから、傾いたまま回っている、というのが正確なところのようです」
「先生すごい。よく判りました」
月と地球と太陽でお辞儀。
すると。
「あら、四季があるのは、このちょっと傾いていることが原因と習った気がするけど、そうすると織姫が北極星の頃は季節が逆なの?」
(つづく)


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